本をめぐる冒険

読んだ本の感想などを書いてみるブログ。

『図書室のキリギリス』紹介

 こんにちは。

 「秋と言えば」シリーズ、最後はもちろん読書の秋。10月27日~11月9日は「読書週間」でもあります。本を読むのにぴったりの秋の夜長には、せっかくなら「本についての本」を読むのはいかがでしょうか。

 というわけで、11月のテーマは『読書』です。

 読もうとしない人は読めない人に劣る。

マーク・トウェインアメリカの小説家/1835-1910)

 さて、今回は竹内真さんの『図書室のキリギリス』を紹介します。

 

 

〇あらすじ

 詩織は学校司書として雇われることになった。最初の仕事は、校長先生が寄贈した『モーフィー時計の午前零時』の受け入れだった。彼は贈り主の名前は「円花蜂」にしてくれという。(『司書室のキリギリス』)

 詩織は学校司書としての採用が正式に決まる。事務長と山田風太郎について話した後、前任の永田さんの私物と思われる封筒を見つけるが、そこに入っていたのはHUNTER×HUNTERのコミックスだった。(『小さな本のティンカー・ベル』)

 詩織は新入生のオリエンテーションを担当する。だが、星野道夫の写真絵本『クマよ』に彼の最後の写真が載っていないと言われ、『小さな本の数奇な運命』には別の高校のバーコードが貼ってあったと言う。(『小さな本のリタ・ヘイワ―ス』)

 詩織は図書委員の有志を集め、読書会を開く。とりとめのない脱線を繰り返しながらも本を話題に盛り上がるみんなを、詩織は優しく見守っていた。その後、彼女が生徒に貸した本から見覚えのない白い羽が見つかる。(『読書会のブックマーカー』)

 詩織は文化祭の企画として、本のキャッチコピーを考えるブックマークコンテストと、好きな本について語り合うブックトークを開催する。本を通してバトンがつながっていく。(『図書室のバトンリレー』)

 

〇感想

 本作にはたくさんの本が登場するのですが、読書好きにはそれだけでもう楽しいです。読んだことがない本ばかりなので、いつか全部読んでみたいですね。また、本によって人と人とがつながっていくというテーマもとても魅力的でした。ただ楽しいだけでなくミステリー的な要素もありますが、どんな真実が分かっても前向きに終わってくれるので、こちらも優しい気持ちで読み終えることができました。

 本作では、詩織や図書委員たちが具体的に本を紹介し合います。読んだ本について他人の感想を聞くのは、自分が思ってもいなかった視点を知ることができるので楽しいですよね。本にキャッチコピーを付けたり、気に入った一文を紹介したりと、このブログでもやってみたら面白そうだと思いました。私自身は学校の図書室にはあまり通った記憶がないのですが、こんな図書室なら行ってみたいなと思いました。

 ここまで読んでくださってありがとうございました。