本をめぐる冒険

読んだ本の感想などを書いてみるブログ。

『ばあばにえがおをとどけてあげる』紹介

 こんにちは。

 もうすぐ待ちに待った夏休み!夏休みと言えば、宿題の定番である読書感想文

 とは言え、あらためてまとまった文章を書くのはなかなか大変ですよね。ついつい後回しにして、最後に泣く泣くやることになるのはよく聞く話です。元学生の方には、今となっては懐かしい思い出かもしれませんね。

 というわけで、今月は今年(2022年)の課題図書に指定されている作品を読んでいきます。今回はコーリン・アーヴェリスさんの『ばあばにえがおをとどけてあげる』を紹介します。小学校低学年向けの一作となります。

 

 

〇あらすじ

 さいきん、ファーンのだいすきなばあばのげんきがない。ママがいうには「じんせいからよろこびがきえてしまったみたい」。ファーンは、ばあばがワアーイ!ってなるものをさがしにいく。

 

〇私なりの感想文

 大好きなばあばの元気が突然なくなってしまい、ファーンはばあばを喜ばせようとします。跳ね回る犬も、ブランコで笑う赤ちゃんも、池に映る太陽のキラキラも、捕まえて持っていくことができないものばかりでした。ファーンが今日あったことをばあばに説明すると、ばあばは再び笑顔を見せました。ばあばにとってファーンこそが喜びだったのです。

 短く無駄のないストーリーで、小学生にはこれくらいシンプルな方が伝わりやすいのかなと思いました。一方で「人生の喜び」は大人にとっても難問と言えます。また、ちゃんと言葉にして伝えるという文化に、海外の作品らしさも感じました。日本人は、特に大人になると言うのが恥ずかしかったりしますよね。

 もし感想文を書くなら、「自分ならワアーイ!と思うのはどんなことだろう?」と考えて描くのが良さそうです。それは形のあるものなのか、どこが好きなのか、どんな気持ちになるのか。もちろんそれはいくつあってもいいと思います。自分の感情を改めて言葉にするのは結構大変そうですが。「家族」というのはこういう場合の模範解答っぽいですが、かと言って他のものではなかなか勝てなさそうです。

 ちなみに、今回も登場人物はママ、ばあばと女性ばかりでした。子供が小さいうちは母親にべったりなので仕方ないのかな?今後のパパの奮闘に期待します。

 ここまで読んでくださってありがとうございました。